CDをつくる

 博多に引っ越すのだが、大阪にかなり荷物を置いていくので荷造りはそれほど大変でない。楽器関係はギター以外全部置いていくので、大阪にいるうちに今までの歌からいくつか選んでCDを焼くことにした。(今回は打ち込みオタクの話です)
 曲を多くつくっていたのは専門学校の頃で、15年くらい前だ。ここ7年ほどは新曲をつくる余裕もなかった。人前に出せるのはせいぜい20曲くらいか? CDに収まるように12曲選んで、あともう1曲自分への宿題としてつくることにした。
 キーボードしか弾けないのだが、打ち込みの機械(シーケンサー)があるので手間さえ惜しまなければそこそこのアレンジができる。音源も数はたくさんあるが大部分が10年以上のベテランで、メインのキーボード(コルグDSS−1)は20年近く前に大枚はたいて買ったものだ。フロッピーにデータを入れるサンプラーなのだが、メンテナンスをさぼっているうちにフロッピーがどんどんダメになり、今や使える音色は限られている。ピアノとコーラスの音は秀逸で、今まで散々使いまくってきた。去年新しい音源(ローランドXV−5050)を買ったのだがこれもなかなかいい音で、ピアノ音源ボードを仕込んでDSS−1の音と混ぜて重宝している。
 専門学校時代の曲、塾の卒業祝賀会用につくった曲、学校をやめるときにつくった曲、などなど選んで3年前から少しずつ打ち込みを貯めてきてある。シーケンサーはローランドのMC−50。パソコンでやっていた時もあったのだが、当時のソフトはあまり安定せずかなりトラブルがあったので、結局専用の機械を使っている。ミッションスクールに勤めていたときはこれで毎週聖歌の伴奏をつくり、自分のクラスの朝礼で歌わせていた。
 打ち込みで一番悩むのは、グルーヴ感を出せないことだ。本人にリズム感がないので手引きでドラムを入れてもしっくりこないし、完全に機械でつくってもメトロノームみたいでつまらない。アレンジがうまければ機械じかけのリズムでもいけるのだろうが、そういう訓練をしてきていない。結局手引きで入れたものを適当にクォンタイズしながら調整していくのだが、やっぱりうまくいかない。昔ドラムをやったこともあるのに……なあ。
 以前シーケンサーがうまく動かなかった頃は、ほとんど手引きで録音していた。ミスタッチの多い人間にとってはおそろしく手間のかかる作業だったが、その当時の方が明らかにリズムがいいような気がする。同じことをやればいいのだが、今はそこまでの根気もないし指も動かない。年をとるってこういうことか。
 ピアノの弾き語りにバイオリンまがいを混ぜてみたり、フォークギターのまねごとをやってみたり、一応フルバンドの形をつくってみたり、色々遊べるのは打ち込みのいいところだ。オケの雰囲気を出してみたくて楽譜を書いて管楽器だの弦楽器だのを1つ1つ入れて重ねてみたりしたが、できあがってみたら1つ1つの音はまるでわからん。音大に行く人はこういう勉強をしているのね。尊敬します。
 レコーダーはコルグのD−12。20年前には4トラック多重録音(当時はカセット)が精一杯だったのが、今は12トラック(バーチャルまで使えば72トラック)で自由に編集できるし、音質も比べものにならない。ステレオでドラム・ピアノ・ギター・ベース・ストリングスとボーカルを入れても足りる。頑張ればバックコーラスもかなり入れられる。音楽の技術があれば、アマチュアでもかなりのものができるようになった。もっともそれは一般論で、練習もしていないブランクいっぱいのおじさんには、それくらいの機械がないとまともな音がつくれない。歌も昔は出せた高めがホントに出ないので、エフェクトでごまかしても聞きにくいことおびただしい。でもとにかく今できる精一杯を残しておくしかないと思って、一生懸命歌いました(でも聞き返すたびに自己嫌悪)。
 引っ越し直前に6年ぶりの"新曲"を滑り込みでつくって、徹夜でCD25枚に落とし込んだ。歌詞をまとめCDラベルをつくり、やっと完成。友人10人ほどに送る予定で、残りは腐るまで放っておく……ことになるんだろうか。(2枚残してはけました。ありがとうございます。9/21)

〜音楽はすべて誰かへの伝言〜  歌詞はこちらでご覧ください
  1. 街が……
  2. 29の未熟
  3. 何も知らない
  4. 歌を誰のために
  5. 母さん
  6. サトシ
  7. Still
  8. 出会いと別れの間に
  9. 私の上には
  10. おやすみ
  11. これから先は風の詩
  12. 青い糸
  13. メリークリスマスって言わないで

 これでしばらく音楽とはおさらば。しばらくは仕事と勉強とHP?と家事?に専念します。(2005/8/31)


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