お別れ

(mixiの日記より)
 家庭教師の子は先月推薦入試を受け、不合格。あとは文系科目の入試だけなので、これで家庭教師は終了になった。
 2ヶ月ほど教材をつくり、予想問題の切り貼りや小論文の書き方の研究に追われたが、しょせん生徒も教師もドロナワでは勝負できなかった。
 4年半教えてきた生徒と別れるのはさすがに寂しくて、失恋したような気分だ。合格させてあげられなかったのが余計に悔しい。
 ……別れ際にはスッキリした顔をしていたが、最後まで見てあげられなかったことも残念だった。春にまた会えるだろうか。

 5年前に福岡に引っ越してバイト先を探した時、最初は大野城の塾からオファーがあり、2回ほど面接や模擬授業をして決まりかけていたのだが、その後愛伸ゼミナールの塾長から熱烈な?誘いを受け、なんとなくそっちに決めてしまったのが、宗像との縁の始まりだった。
 愛伸からの電話の2日後には同じ宗像の石松塾からも電話があったので、タイミング次第ではそちらになっていたかもしれなかった。

 愛伸での2年半は、きついこともあったが今から考えれば随分恵まれた時間だった。今でも連絡をくれる生徒がいるのは幸せなことだ。
 塾がなくなってからそのまま高校生を引き継いで家庭教師を始めたが、プロの家庭教師としての自覚はなく、それも度重なる失敗の元だったと思う。

 家の中での子どものあり方、塾だけではわからない子どものようす、マンツーマンで徹底的に勉強を見ることの面白さと難しさを学んだことは、私には大きな意味があった。しかし子どもにとって私の存在がどうだったのか考えると、正直なところこわい。

 福岡に来るまでは名前も知らなかった土地に5年も通って、それなりに愛着もあるが、これも潮時なのだろう。
 5年前に望んでいた福岡市内の仕事をようやく見つけて、今何とか勤められているのに、宗像での日々が懐かしく思えるのは、人生の皮肉というのだろうか。

 ……2週間たっても虚脱状態が抜けなくて、昨日は久しぶりに熱を出し寝込んだ。久しぶりの連休で気が抜けたか。
 これからまた追い込みで、こんな文章を書いている場合でもないのだが、どうにもパワーが出ない。治療から逃げているのがいけないのだろうか。
 ……いったいいつになったら答が出るのだろうか。(2010/12/7)


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