11月の風
時には空が白く見える そんな街で
人の心におびえながら 生きている
やさしさが 金で買えないことを
メインストリ−トの物語は 教える
あきらめられないことを 見つめていたいけど
本当に 人を愛せるか 愛されるか
果てのない問い いつまで
11月の風は 心にやさしすぎて
少しだけ ひとりで生きられる
そんな思いがする
時の止まったような暮しに 流されて
いつか川のせせらぎも 聞こえなくなった
ひとつずつ 年をとる度に
大切な言葉を 忘れていくのか
それでも生きていけると 他人が言うなら
俺のそばにいるのは 乾いた敵と味方
凍った世界で どこへ
11月の風は 心にやさしすぎて
少しだけ ひとりで生きられる
そんな思いがする
冬の訪れの頃
あてのない手紙に 思いを寄せて
もう一度 旅に出ようか
11月の風は 心にやさしすぎて
少しだけ ひとりで生きられる
そんな思いがする
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