君が君であるために

  酔っぱらいの巡る 夜の帰り道
  踏みつぶされた空かんの乾いた音
  明日はいいことあるかしら
  届かない想い まぎらす叫び声
  あんな大人になりたくはなかった
  挫折と平凡な日々をくぐり抜けた ぼくを
  君は どんな目で見るの

  うつむきながら つまずきながら
  夢を追うことを あきらめないよ
  君が君であるために
  ぼくがぼくであるために

  押しつけられる青春なんて いらない
  くだらない勉強だけに塗りつぶされちゃ いけない
  嘆きながらもがきながら 自分の殻を破り
  本当の勇気を 本当のやさしさを
  泥の中から ひとつ ひとつずつ つかみ出せ

  君が ぼくの年になる頃に
  この国は この星は どうなっているのだろう

  明るさを 見失わないで
  夢を追うことを あきらめないで
  君が君であるために
  ぼくがぼくであるために

  ひとりだけでは 幸せになれない
  友だちの涙を 笑ってはいけない
  がんじがらめに縛る鎖を 断ち切れるのは
  遠い未来へつらぬき通す 誓いの友がいるから

  しなやかに時を駆け上がり いつか いつか
  闇を撃つ瞳をのせて 遠いあの土地へ飛び立ってゆけ

  ここで出会えた君の仲間であることを 大切にしていきたいよ
  ここで出会えた君の支えになれることを 誇りに思うよ
  君が君であるために
  ぼくがぼくであるために

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