思いの距離

  君とぼくはいつでも 同じ顔をしていた
  抱きしめてもらえなかった時間を 振り切ろうとしてできなかった
  裏切ることのない思いに抱かれたかったのに
  希望を探しても ひとつずつ崩れてしまう

  思いを近づけたら それだけできっと
  少しずつ強くなれるからと
  信じて 支えようとした君がひとりで
  歩いていってしまうなんて

  本当は勉強とかお金とか どうでもよかったんだ
  君にボクの分まで オトナになってほしかった
  寂しさを埋めるために一緒にいられるのなら
  それだけで生きていてもいいような気がしていたから

  今はただ 君が歩いていく道の先を思う
  伝えられなかった言葉を ひとり心に飲み込んで
  それでも笑ってくれている君を見送るよ いつかうまくいく
  ふたり同じだと思ってたボクの方が きっとまちがってる

  遠ざかる君の背中を見つめて
  今はただ幸せを祈るだけ
  いつも支えてくれた 一生懸命の笑顔が
  いつか君のものになってくれるように


詩の世界 一覧に戻る

最初に戻る

inserted by FC2 system