もう一度

皮膚の周りにセロハンが巻きついて
風のそよぎもあの人のやさしさも感じなかった
一歩踏み出せずに 人を遠ざけては
人恋しさに飲み込まれ 薬に逃げていた

一生懸命生きてきたんだよ お願い 信じて
誰かの役に立ちたくて
体と心を削ってきた
寂しくて 寂しくて 寂しくて
精一杯の思いで 何とか歩いてきた
涙さえ 涙さえ 涙さえ 流せないほど
想いはバラバラに 心の中に沈んでた

生き方を比べては 自分をみじめにして
もう光なんか見えないんだって思ってた
空はいつでもボクを見ていてくれたから
ただ少し素直になればよかったんだ

自分の中にひとつだけ 大切にしてきたものを
忘れていたから どこまでいっても
ただ暗闇が続いていた

誰よりも 誰よりも 誰よりも
この自分の胸をさすって 愛しんであげるよ
いつの日か いつの日か いつの日か
生きることを 楽しいって うれしいって思える時がくるから

もう一度 もう一度 もう一度 生まれ直して
生きていてよかったって きっと思えるよ
もう一度 もう一度 もう一度
この場所から ボクは歩いていく
自分を愛していくよ
ボクは歩いていく あなたを愛していくよ


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