塾の生徒への手紙


 中学卒業おめでとう。
半年間だけでしたが、みんなを教えられてよかったです。
 山本は病気持ちで、医者に通いながらこの仕事をしています。体力に自信のない中でうまく受験生を教えられるのか、不安を抱えていました。
 授業で失敗したことや、みんなを傷つけたこともあります。申し訳なかったです。……それでも少しはみんなの役に立てたのなら、うれしいです。山本自身がみんなからたくさん元気をもらってきたことにも、感謝しています。ありがとう。

 入試の結果は実力だけで決まるものではありません。運で受かる人もいるし、力があっても出し切れずに失敗することもあります。だから志望校に合格したかどうかとは別に、この塾でどれだけ自分が努力できたかを振り返ってみてください。しんどい思いを乗り越えて、胸を張って「がんばった!」と言えたら、この場所で成長できた(モトをとれた)証拠です。ここで努力してきた時間は、必ず次のステップであなたたちを支えてくれるはずです。あなたがここで過ごした時間を振り返って、自分自身に点数をつけてみてください。

 今はまだあまりバリバリ勉強する気はないでしょうが、高校でももちろん勉強があります。高校の勉強は中学より難しいけれど、その分だけ奥も深くてわかるととても面白いです(山本は高校で数学と理科の面白さにはまって、それが今でも自分の力になっています)。
 クラブや遊びもあるでしょうが、最低限赤点をとらないように、そしてどんな科目でもいいから「勉強の面白さ」を味わってみてほしいです。強制されてイヤイヤする勉強だけでは、高校生活がつまらなくなってしまいます。自分にとっていい先生を見つけて、勉強が楽しいと思える経験をしてください。
 もう1つ、高校の間にしてほしいのは「自分のいいところ・やりたいことを見つける」ことです。高校は何となく選ぶこともできますが、次はそうはいきません。自分がどんな人間なのか、どんなことが得意(好き)なのか、将来何をしたいのか、そのために何を勉強しなければならないのか、考えていかなければなりません。
 自分の将来を決めるのは、難しいけれどとても楽しい作業です。ここに来ていた1人1人がみんないいところを持っていることを、山本は知っています。あなたたちみんながいいところを伸ばして素敵なおとなになることを楽しみにしているし、自分自身の才能を掘り起こす努力を惜しまないでほしいです。応援しています。

 この塾にも赤間に高等部があります。高等部の数学と英語の先生は、勉強の面白さをみんなに伝える力のある、山本より数段いい(ホントだよ)人たちです。授業を受けている高校生の話を聞いていてもそれがわかります。よかったらその気になったときに、ぜひこの塾に戻ってきてください。(機会があったら、今度は理科の面白さを教えてあげましょう)

 またいつか、いい顔を見せに来てください。元気でね。(2006/3/22)


通信の一覧に戻る

最初に戻る

inserted by FC2 system inserted by FC2 system