はじめまして


 ○○のみなさん、4月から数学と理科を教えることになった山本と言います。よろしくお願いします。
 福岡市内の塾と宗像の家庭教師をかけ持ちしているのですが、両方の生徒のみなさんに共通の「お便り」をつくって配っていきたいと思います。
 塾でも家庭教師でも時間がないので、あまり雑談する余裕がありません。そこでこういう形で、みなさんに色々なメッセージを伝えていけたらと思っています。無理に読む必要はありませんが、よかったら面白そうなところだけでも拾い読みしてみてください。

 高校生活は何かと忙しいと思います。勉強、クラブ、遊びなどなど。
 山本は高校時代けっこう強いバレー部の万年補欠で、朝は7時から練習、授業が終わってから夜7時まで練習、8時に家に帰るとご飯を食べてお風呂に入って寝るだけでした(英語の先生は宿題を忘れると殴るので、それだけはやっていた)。高2の2月にクラブを引退してからは、文化祭でクラスで演劇をするので演出をやったり、彼女とつきあったりもしましたが、ほとんどが入試勉強と親とのケンカ?で時間が過ぎました。学校がきらいではありませんでしたが、楽しい思い出もあまりありません。よくしてもらった先生も何人もいましたが、授業の中身は全く記憶にありません。
 みなさんはオトナの一歩手前なので、学校の勉強だけしていればいいというわけではないでしょう。自分はどんな人間なのか、どんな才能があるのか、将来何をしたいか、そのためにどんな力を身につけなければならないか、友だちや家族とどんなふうにつきあっていきたいか、どんな家庭をつくりたいか、……そういうことは高校の授業ではなかなか学べませんが、大切なことだし、ひとりひとりが考えて結論を出していかなければなりません。
 高校の勉強だって、大学受験のためのものではなく「自分の生き方を探し、その道を歩いていくための基礎訓練」のはずなのです。みんなが苦労して数学を勉強するのは、テストでいい点をとって喜んだり、大学に入るためではありません。普段は出会えないような厳密な理屈の立て方、逆に理屈に合っていればどんなふうにでも解き方をつくり出せる自由さ、そういうものに触れる中で今までとは違うものの考え方やひらめきを学ぶためです。理科だって、自然科学の視点から世の中を見る力を得ることで、ものの見え方が大きく変わる(成長する)、そのために学ぶものなのです。すべての科目に、そういう意味があります。
 勉強していてそんな「学ぶ意味」が全く感じられないとしたら、つまらないだけではなく、みんなにとって一生の損失です。理系科目について言えば、理屈で納得すること、色々解き方を考えてみる面白さを大切にしてほしい。公式を覚えれば解ける問題でも「なぜそうなるのか」にこだわってほしい。山本もそういう疑問にはできるだけつき合います。結局はそういう「意味のわかる勉強」をしている人が、成績もよくなるのです。この通信もささやかだけど、勉強の意味や面白さを伝えるためのものにしていきたいと思っています。一緒に賢くなりましょう。(2010/4/20)


通信の一覧に戻る

最初に戻る

inserted by FC2 system inserted by FC2 system