学園祭の思い出


 9月は体育祭で忙しい人が多いですね。3年生は特に大変だけど、なんとか勉強と両立させてほしいです。
 福岡の高校の体育祭は応援合戦が派手だと思います。昨年ある高校に見に行きましたが、演舞とか見ているとこれこそ「伝統芸」で、長い間受け継がれている意味があるように感じました。パネルもチームによって個性があって面白いですね。準備の人ご苦労様。
 山本のいた名古屋の高校でも9月に文化祭と体育祭がありました。文化祭が2日間あって、3日目は夕方まで体育祭、そのあと文化祭でつくった道具などをグラウンドでキャンプファイヤーみたいに燃やしてフォークダンスで終了。応援合戦もありましたが体育祭は福岡ほどは盛り上がらず、3年生はどちらかというと文化祭での演劇コンクールに力を入れていました。
 1年生の時の文化祭ではクラスで映画を作ったのですが、クラブが忙しかった山本はほとんど手伝わず、当日はあこがれの女の子と一緒にクラス企画の審査委員になって、デレデレしながら?あちこち見ているだけでした。2年の時はクラスで平和についての展示をしたのですが、やはりクラブが忙しくてほとんど手伝わず、当日も教室の当番でボーッとしていただけでした。誰かがさだまさしの『防人の詩』という歌を教室で流そうとして、この歌が平和を願っている歌なのかどうかでもめた記憶があります(裏を見てね)。
 3年生の演劇では演出兼監督でがんばりました。宿題そっちのけで脚本を書いたり、キスシーンをするかどうかで担任とケンカしたり?しながら、放課後はほとんど毎日練習していました。夏休みは学校を使わせてもらえなかったので、みんなで公民館に集まって練習をしました。どっちかというと練習より、その後の打ち上げを楽しみにしていた……のは多分みんなと同じ? 演出の人が山本の家に集まって、ヒロインが井戸に落ちる音を録音するためにお風呂にバケツを落としたり、みんなで作曲した主題歌をピアノで弾いたりしたのも覚えています。
 ……結果は10クラス中5位。中学校で演劇部の顧問をしていた山本の父親は劇を見て一言、「脚本がこりすぎ」。やれやれ。
 大学では11月に文化祭がありました。1回生の時はクラスのみんなで相談して(大学でもクラスはあるんですよ)、色々な企画に参加しました。
 1つはまたも演劇。理学部なのになぜか脚本家志望の人がいて、シェークスピアをコメディにするとかいってよくわからない脚本を書き、山本は「家来にバカにされる王子役」にさせられ、生まれて初めてド−ランを塗って鏡の前で自分の姿を見て大笑い。名古屋から京都にわざわざ遊びに来てくれていた友人は劇を見て一言、「何にもわからんかった」。脚本家のアホー。
 次は模擬店。中国からの留学生の女の子(国費留学生でものすごく頭がよかった。よく数学を教えてもらった)に作り方を教えてもらって、中華菓子の店をしました。友人の家や寮で仕込みをし、グランドで店を出し売り始めたところ、そこそこ売れるもののもうからない。このままでは赤字か?という最終日になって、酒屋さんから「店の宣伝のポスターを貼ってくれたら、お酒を安く売ってあげる」という話を誰かがもらってきました。急いでみんなでお酒を運び安売りを始めたら、売れるわ売れるわ、最後には10万円以上もうかり、その後卒業までのクラスコンパはほとんどタダでできました。お菓子を作った苦労は何だったんだ。飲み屋ってもうかるんやなあと思いました。
 山本は打ち上げで「ジュースだよ」と言ってだまされてラオチューを飲まされ、急性アルコール中毒になって救急車で病院に運ばれ、医者に大目玉を食らいました。あんまりや。
 最後は京都のまん中を練り歩く仮装行列。クラスの麻雀友だち何人かで、大きな麻雀パイをかぶって行列しました。段ボール箱に紙を貼ってかぶり並んで歩いて、時々みんなで「ロン!ピンフ(平和)のみ!」と大きな声で叫ぶのは、仲間内では結構受けていましたが……恥ずかしかったです(ピンフの意味がわからない人は……わからないままの方がいいかも)。
 高校や大学には、その時でないとできないことがたくさんあります。学園祭もその1つです。どうせやるのなら受け身でなく、自分なりに工夫して楽しんでくれたらいいなと思います。秋は大学祭のシーズンですから、自分の行きたい大学に行ってみるのもいいでしょう。店もいいけど、地味な教室展示にも結構面白いのがあります。意外な発見があるかもしれません。受験勉強の息抜きに(息抜き程度なら?)どうでしょうか。(2010/9/1)


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