住み場所色々


 福岡に来てから5年になります。今まで名古屋〜京都〜大阪〜福岡と、何度も引っ越しをしてきました。山本なりに(独断と偏見で)、それぞれの街のイメージを思いつくまま書いてみましょう。

 @名古屋(生まれてから高校卒業まで)
 トヨタのお膝元で、車がとにかく多い。道が広いので車もどんどん飛ばしてくる。100メートル道路(道幅が100m!)というのもあって、道を歩いて渡るのが大変でした。小学校では「車が危ないので、自転車は夕方の1時間だけ乗ること」という変な校則がありました(今はどうかわからない)。
 愛知県は管理教育でも有名で、近所の高校では「男女が一緒に帰ってはいけない」という校則もあったとか。山本の高校はそういう縛りが嫌いな先生の"たまり場"になっていて、うるさく言われなくて助かりました。
 名古屋というときしめんとかエビフライとかみそカツが有名ですが、地元の人はそういうものをよく食べるわけではなく、観光用といった感じです。ただ濃い味が好きなのは本当で、山本の実家でもやたらと味噌汁が濃かったりしたので、関西に行ってから薄味に慣れるのが大変でした。
 ヤマハのお膝元でもあり、楽器屋も福岡より多いです。山本は小学生の頃からエレクトーンを習っていて、学校帰りにヤマハの店に寄って店の楽器を弾いて遊んだりしていました。
 結婚式にやたらとお金をかけるというのも有名ですが、知り合いの結婚式の多くはそう派手でもありませんでした。要するに「普段はケチでもいざというときにはお金を惜しまない」という考え方の人が多いということらしいです。←これはわかるような気もします。

 A京都(18才〜29才まで)
 京都はもともと「お寺と大学の街」です。市内に多くの大学があり、学生用の安い下宿や定食屋や古本屋がありました。ひとり暮らしでカゼを引いた時、なじみの定食屋のおばちゃんがおかゆをつくってくれたこともあります(嬉しくて泣きながら食べた)。有名ではなくても風情のあるお寺も多く、ファンの多い街です。今は九大のように多くの大学が郊外に移転し、学生さんも安い店にあまり行かなくなり、また昔は禁止されていた高い建物がたくさん建ってしまって眺めも悪くなり、街の雰囲気は随分変わってしまっているようです。
 海のない盆地なので夏は暑く冬は寒く、エアコンのない下宿での夏は地獄のようでした。夜大学の研究室に忍び込み、冷房を入れて長いすで寝ていたのを覚えています。
 福岡と同じように市街地が狭く、自転車乗りの山本にはとても便利でした。道が碁盤の目になっていて、通りの名前を覚えれば住所も簡単にわかります。西陣織の店が並ぶ二条通りが特に好きで、気が向くとよく遊びに行きました。また大都市には珍しく市内でホタルが見えます。大学の卒業研究では嵐山を流れる清滝川の上流でゲンジボタルの調査をしながら、密猟者を取り締まりました。
 京都の人には昔から「物腰はやわらかいけれど裏がある」というイメージがあります。常に戦争の危険にさらされる都では、裏表を持っておかないと軍隊に滅ぼされる……からだ、と言われます。下宿の大家さんでそういう人もいましたが、ほとんどの京都の人は「やわらかいけど芯が強い」という感じで、大阪のようなきつさがないだけ山本にはよかったです。青春時代を過ごし、思い出がたくさん詰まっている京都は今でも大好きで、いつかは京都に戻りたいと思っています。

 ……書く場所がなくなったので、B大阪とC福岡は次に回します。お楽しみに?(2010/12/1)

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