絶対評価って何だろう?


 絶対評価って何だろう?
 中間考査が終わりました。松蔭に入って初めての試験で、緊張したり疲れたりすることも多かったと思います。
 このクラスのほとんどの人は、松蔭に入学する前に塾などで勉強した経験があるでしょう。先生もここに来る前に何年か、京都の小さい塾に勤めていました。そこでは試験がある度に、教室内順位、受験者内順位、偏差値が名前つきで張り出され、先生は試験がある度に順位などの計算に追われていました。それは入試が「競争」だからです。どれだけ点数がよくても、他の人がそれ以上であれば合格することはできません。競争であれば順位を上げることだけが最終的な目的になります。そういう考え方を「相対評価」と言います。
 今 みんなのしている勉強は、入試のためのものではありません。大学入試につながる部分ももちろんあるけれど、必要なのは「よりよいオトナになるための基本知識・技術・考える力」です。全員がすべてできるのが当たり前であって、他人と比べることには意味がありません。みんなができることが一番いいことです。そういう考え方の評価を「絶対評価」と言います。入試勉強はすべて人と比べることから始まる「相対評価」ですから、みんなは今までの相対評価から絶対評価の考え方に移らなければならないわけです(コレハケッコウムズカシイ)。クラス順位や学年順位を出さないのもそのためです。
 100点が一番いいに決まっていますが、それができなくても「少しでも100点に近づいていこう」「前回よりいい点を取れるようになろう」「苦手な科目が得意科目に近づくようにしよう」と考えてください。
 みんなのがんばりのすべてがテストで測れるわけではありません。だから試験の結果がもう一つでも、自分なりに努力できたと思えたら「よくやった。今度こそテストの点も上げよう……!」と自分をほめてあげてください。友だちと教え合いながらできたら「みんなと協力できたのはよかった!」と考えてください。そうしながら、自分の勉強のいいところ・悪いところを見つめ直していってほしいと思います。

 「子どもの権利条約」が批准されました……???
 これは実は大ニュースなのですが、知らない人の方が多いと思います。正しくは「子どもの権利に関する条約」というもので、国際連合(国連)で5年前に採択されたものです。批准(ヒジュン)とは「私の国はこの条約を守ります」という約束をすることで、日本はついこの間、5月22日に批准しました。つまりこの日から、みんなの持つ権利についての考え方が少し変わったのです。
 ……と言っても、何がどういうふうに変わったのかサッパリわかりませんね。そこでこの条約を子ども向けに解説した本を買ってきました。書いた人も10代の人です。
 「子ども発 知りたい"国連子どもの権利条約"」(1990年、ジャパンマシニスト社)
 これから何回かに分けながら、この本の内容を紹介していきたいと思います。みんながオトナになる21世紀までに、今よりもっと子どもの権利が守られるような社会になるといいですね。

 キャンプの下見に行ってきたよ
 中間試験の最初の日、夏のキャンプの下見に丹戸村へ行ってきました。メンバーは先生5人の他にJTBの添乗員(本番も来ます。なかなか男前!)の6人。松蔭から車を飛ばすこと2時間あまり、「ハチ北高原スキー場」の辺りが宿泊地です。みんなが泊まるのは民宿で、1クラスが1つの民宿に泊まることになります。その日に泊まった民宿にはかわいい赤ちゃんと2才の坊やがいて、B先生はニコニコ顔(大の子ども好き)。最初に行ったのはフィールドアスレチック。さっきの2才の坊やが、民宿のご主人と一緒についてくる。山登りもへっちゃら。先生の方はというと、ロープから落ちそうになって悲鳴をあげるB先生とか、木登りしたはいいものの恐くなって降りられなくなりかけた山本先生など、(写真を撮らなくてよかった……)けっこういい運動にはなります。
 夜はすき焼き。何年ぶりかしらんというくらい久しぶりで、これがまたおいしい! みんなも多分1回はすき焼きをごちそうになれるはずです。食事については"完璧"なキャンプです。
 翌日は他の民宿と飯ごう炊さん場を見て回りました。どこの民宿も気さくな感じで、泊まり心地は十分よさそうです。坂を下りていくと県道の下に川があって、河原でバーベキューができます。川では魚つかみ(アマゴの稚魚を手づかみする!)もできるとのこと。7月にはホタルもいっぱい飛ぶとかで「もう少し早く来られたらいいのになぁ……」この他わらじ作りや焼き板つくり、餅つきなど色々楽しめそうです。HRでまた相談しましょう。
 ■Fさんがもうすぐ戻ってきます。みんなで迎えてあげようね■(1994/5/26)


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