なぜ歌を歌うのか?



なぜ歌を歌うのか?
 5月から朝礼で歌を歌っています。「イヤー」とか「面白くなーい」とかいう人も未だにいますが、割と声の出る日もあって、少しずつ歌えるようになっていますね。
 あんまりみんなのいやがることはしたくないのだけれど、これだけは今年は続けたいと思っています。聖歌にこだわるつもりはないし、歌声係が2曲ほど考えてくれているので、体育祭が終わったらまたその歌をしたい。ただとにかく「朝歌を歌う」ということだけは続けたい。なぜか?
 学校は塾ではないのですから、受験のための勉強が目的ではありません。学校でする勉強は「自分を成長させるため」であり、「自分の将来を自分で支える力をつける」ためです。
 だからどんなに試験の成績がよくても、それだけではダメです。もちろん勉強も大切ですが、あなたたち一人一人が自分を確かめて−−今よりもっともっと素敵な人間になって−−いかなければ、学校に来ている意味はありません。
 そのためにひとつ、どうしてもしてほしいことがあります。それは
 「みんなで力を合わせてひとつのことをする」ことのすばらしさを知ってほしい
 ということです。クラスは、ただみんなが集まっているからクラスなのではなく、みんなが助け合い力を合わせることができるからクラスなのです。だから1日に最低1回は、みんなが力を合わせることをしてほしい。そのための歌なのです(こういうことをしている学校は、実はたくさんあります)
 うまくなくていい。声が小さくてもいい。ただ、みんなの声を聞きながら自分も一生懸命声を出してほしい。クラスのみんな、全員が本当に声を出して歌ったら、絶対感動できます。気持ちよくなれます。(山本はコンサートでそう言うことを何度も経験してきたので、これだけは断言できます)
 みんながこのクラスにいるうちに、1回でも2回でも「感動」を味わってほしい。本当にいい歌は、歌う人も聞く人も心を揺さぶる力を持っているのです。どう思いますか?

体育祭が終わって
 天気が心配だった体育祭も、なんとか無事終わりました。今回の「がんばったね」
 スウェーデンリレーの選手の人、がんばったね。
 クラス対抗リレーの人、がんばったね。
 50m走に出たみんな、がんばったね。
 50m走の準決勝・決勝に残った2人、がんばったね。
 「みんなで飛ぼう」に出たみんな、がんばったね。
 (山本は「宿敵」E組に勝てたのが実はとてもうれしい)
 準備や片づけをした運動部の人、がんばったね。(これはけっこう大変なのです)
 マットやゴミの片づけをした人、がんばったね。
 みんなご苦労様。がんばった人にだけ「乾杯」する資格があるのだ!

 さて、松蔭の体育祭はどうだったでしょうか? ここはグランドが狭い割に人数が多いので、どうしても出番が限られてしまい、退屈しやすいのが残念なところです。体育祭の準備をしてきた先生も、色々やり方を考えているのですが、いいアイディアがなかなか出てきません。みんなは自分の小学校の時の運動会を覚えていますか? もっとこんなふうにしたい、こんな種目をしたい、ということを聞かせてください。
 6月に「体育祭でやりたい種目」をクラスで決めましたが、結局全部ボツにされてしまいました。ボツになった理由は山本もはっきりとは聞いていません。みんなには「こうしてほしい」とか「なぜこうしてくれないのか」と発言する権利があります。生徒会などを通して、「なぜこの学校はこうなのか?」「もっとこうしてくれないか」という質問や意見をもう1度出してみませんか? 山本も色々言いたいことはあるのですが、まずはみんなの考えを知りたいので、体育祭についてのまじめな意見を書いてほしいと思います。

補足;上の文章を今読み返すと"卑怯"としか言いようがない。生徒に意見を出させながら、ボツになった理由をはっきり聞かないのは教師のサボリである。にもかかわらず「意見を書いてほしい」というのは傲慢であろう。なぜそこで食い下がれなかったのか覚えていないのだが、結局私は徹底して子どもの立場に立ちきれなかった。そんなこと1つでも「子どもの立場から考える」のはしんどいことなのだ。しかしだからといって自分を正当化することはできない。……こんな文章を出すこと自体が恥ずかしいが、自分への戒めとしてそのまま出しました。

手紙を書こう!
 ケニアのM先生から来たお手紙は、教室に貼ってあります。M先生は一応来年の5月までケニアにおられる予定なのですが、もしかすると(優秀な先生なので)、ケニアの学校に引き留められて、もっと長くいることになるかもしれません。  それはとにかく、文通係の4人は返事を書いてくれました。M先生は以前から「文通相手を求む」ということを手紙に書いておられましたが、松蔭からケニアに手紙を書いた人は実際にはあまりいません。
 今回このクラスから手紙が来たことを、M先生は本当に喜んでくれています。文通係の人、ご苦労様。そして他の人も手紙を書いてみませんか? 日本語でももちろんかまいませんが、英語の先生に聞くと「先生に聞いたり調べたりしながら自分で英語の手紙を書くのは、とてもよい勉強になる」のだそうですよ。「成績も上がる」「外国の友だちもできる」一石二鳥かも?(1994/10/1)


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