最後の一週間

 17日に大阪の公立高校の入試がありました。中3の担任をしていたこともあって、最後の追い込みをかなり手をかけてやりました。最後の一週間のグチを聞いてやって下さい;

 11日;中3の人が出した公立の他府県の入試問題の採点を家でする。理科と社会を合わせて40回分くらいの問題を配っていたが、ほとんど全部やった人も何人かいた。配った以上は採点しなければ……と思いながらなかなかはかどらず、この日は家でコーヒーをすすりながら、朝の4時までかかって何とか点数がついた。

 12日;旧中3の最後の授業。小5の算数をお休みさせてもらって時間をもらった分、気合いを入れてかからねば……と思う。最後に何をさせるか考えるがまとまらず、光の問題のプリントと前回の授業でしたテストを作って授業に臨む。去年は、この時期の授業は半分くらいしか人が来なかったけど、この日はみんなにお願いしていたおかげもあって1人だけ欠席しただけだった。1分野のポイントになる問題を説明しただけで90分は終わり。最後にお祝いの歌を歌っていたら1年間のことを思い出してちょっとしみじみしてしまった。最初のクラスのときは拍手をしてもらったが、次のクラスの人は何も反応無し。拍手も忘れてしまうほど感動していたのかしら???

 14日;色々な先生にお願いして予想問題を選んでもらい、リハーサル・テストをした。前日から泊り込みで問題の編集と印刷をする。2時からのテストには3クラス・54人が1教室でぎっしり。とにかく当日中に採点して返したいので、必死で○つけをする。テストが終わり、他の先生が解説をしている間に職員室でオニのように採点していると、横で見ていたM先生が見かねて手伝ってくれた。何とか理科の解説までに採点が終わり、成績集計表(受験校別の順位とボーダーライン)を配ることができてホッとする。自分の点数でどのくらいいけそうなのか、模試のようにすぐわかるようにしたので参考にはなったと思う。全部終わるとさすがに生徒も先生もヘトヘトだったが、まあ度胸試しとしては役に立った……と思いたい。

 15日;「ヤマ張り補習」と題して最後の授業をする。前の晩は家で気を失うように寝てしまって準備ができなかったので、昼前に塾に来てあわてて問題の切り貼りをする。この日も教室いっぱいに人が入り盛況だった。作った問題の5分の1ほどしかこなせなかったが、ヤマ張りとしては一応成功した……かな?その後質問などもあり終わったのは6時。7時からの中2理科の授業は試験管を落として割ったり、声がガラガラでなってしまったりで悲惨だった(ゴメン。でも授業はきちんとしたつもり)

 16日;最後の自習室にも結構人がきた。10時には塾に行く予定だったが、寝過ごして遅れてしまった。みんな前日とは思えないほど緊張感が見えず明るい。あまりにぎやかなので怒ってしまったくらい…… 家で一人でいるよりみんなといる方が安心できるのだろう。夕方からクラスの子に電話かけ。みんなそんなに緊張している様子ではなかったけど、やっぱりちょっと心配。

 17日;朝6時に起きて三島高校(門前激励)へ。去年は上履きを忘れた人がいたので、今年は紙袋に上履きとコンパスと携帯カイロを持っていく。妙に緊張してしまって、みんなに会いたいような会うのがコワイような気分だった。三島の正門につくとすぐクラスの女の子と会った。いつもとそんなに様子は変わらない。集合場所の体育館に行くとき何度も振り返って手を振ってくれた。
 三島高校には正門と裏門があって、裏から入った子にはとうとう会えずじまいだった。1時間はアッという間にすぎて、そのまま京都の公立高校の合格発表に向かう。乙訓高校で合格発表があるのは3人。全員合格だった。京都の公立はまず間違いないところとはいえ、子どもの喜ぶ顔を見るのはやはりうれしい。この日のために1年を過ごしているようなものだ。21日(大阪の発表)もみんなで笑いたいなぁ。
 夕方中3の子が来た。「難しかったー」「理科は塾で習ったのと全然違ってた」「トンボが出てんで、トンボー」全体の話をつなぎ合わせると理科はかなり難しかったらしい。塾の予想がはずれた、と言われる度に寿命が縮む。
 夜クラスの子に何人か電話をした。パニックになってしまった子、結構できたと言う子、色々だった。一番最後に電話をした女の子は割とさっぱりして「自分の力は出せた」と言ってくれた。お母さんが
 「(娘が)家で塾のことをたくさん話していました。先生のためにも受からなきゃ、と言っていました。本当にありがとうございました」
 涙が出そうになったけど我慢して、「彼女が一生懸命やってきたことだけは、絶対ムダにはなりません。それだけは認めてほめてあげて下さい」と言って切った。こんな風に言ってもらえることが教師にとっての支えなのだろう。とにかく結果を祈るのみ!(1997/3/18)


 うまく見えたね

   授業中に顕微鏡を見る時間がなかなかとれないので、
   「見たい人は授業の後で残ってやって下さい」と言ったら、
   さっそく男の子が何人か残って、花びらや子房を観察していました。
   うまくいくかな……と思っていましたが、
   たまたま見学に来ていたもう1人の先生も手伝ってくれたおかげで、
   ついに細胞(生きものを作っている部屋)まで見ることができました。
   みんな喜んで、家に持って帰った人もいました。よかったね。
   何でも積極的にする人が、理科については伸びます。
   何でも前向きに考えて欲しいです。
 


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