再会の喜び


 ここは塾なので、年度の途中でやめていく人もいます。
 やめる事情は色々あって、引っ越しなどしかたないこともあるのですが、「成績が上がらない」「塾に行くのがイヤになった」などと言われると、山本としてもやっぱりショックです。本人はやる気があるのに、保護者の人が無理矢理やめさせてしまうときは、申し訳ない気持ちにもなります。
 塾でまじめに勉強するのは、かなり忙しいことです。知らないうちにストレスがたまることもあります。それで勉強に手がつかなくなって成績も伸び悩み、さらにストレスがたまる……という悪循環にはまってしまう人もいます。そういうときには一度塾を離れて、家でボーッとしたりゆっくりするのがいいかもしれません。
 お母さんなどに言われて何となく塾に行っていた人が、中学生になってしんどくなってきたとき、「自分は何のために塾に行っているのだろう」と考え始めて、答を出せないために塾に行く気をなくしてしまうこともあります。"塾は高校入試のため"といっても、どこの高校に行きたいのかイメージをつくっていなければ、がんばりようがありません。こういう場合も一度頭を休めてから、自分のやりたいこと・将来のイメージをつくってみるのがいいのかもしれません。
 ここで大事なのは、自分で決めるということです。人に言われて何となくやめるのでは、これから先どうしたらいいのかわかりません。他の塾に替わったりするのでなければ、塾をやめると成績は下がるのが普通です。それでも塾をやめるのはひとつの「かけ」になります。やめる理由とこれからどうするのかを自分で真剣に考えずに、何となくだるいからやめる人は、結局いい方に向かわないことが多いように思います(まあ色々なケースがあるのですが)。
 山本としては、「一休み」した人には、いつか塾に帰ってきてほしいです。ストレスの発散の仕方を覚えたり、自分の目標を頭に描けるようになったら、また塾で勉強できるからです。そういう人は、ただ何となく塾に来続けている人よりも成績は落ちているかもしれませんが、それでも何かをつかめていることが多いからです。成長の機会をつかんだということでしょう。一度離れた塾には戻りにくい思いもあるでしょうが、そういうこだわりを乗り越えられる人は、オトナに近づいたと思ってまちがいないです。
 今年は何人か、塾に戻ってきた人と再会する機会がありました。それは山本にはとてもうれしいことです。「一度自分で勉強してみたい」と言って半年たって戻ってきた人、以前お母さんと何回も相談して「今の自分ではどうしようもないからやめます」と言ってやめて1年あまりしてから戻ってきた人。2人とも再会したとき、少しはにかみながら笑ってくれました。山本はその笑顔がとてもきれいに見えました。彼らにとって休んでいた時間がムダにならないこと、これからまたここで目標をつくって努力してくれることを信じたいです(もちろん、みんなにも努力してほしいと思っていますよ)。
 別にやめたり休んだりすることを勧める気はありません。覚えていてほしいのは、一度やめたり休んだりしても取り返すことはできるし、本気で決めたことならどんなことでもおそらくムダにはならないということです。もしみんなに"一休み"したくなる時が来たら、一度は気分転換してみるのもいいかもしれません。でもできれば、いつか戻ってきてほしい。そしてその時には、思いっきり素敵な「再会の笑顔」を見せてほしいです。(1998/12/8)


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