吸わんといて!


 山本は喘息持ちだったこともあり、タバコが苦手です。駅のホームでタバコを吸っている人とすれ違うだけで頭痛がすることもあります。塾でタバコを吸う先生は、授業以外の時間にベランダで吸うことになっていますが、そこから風で煙が流れてくるだけで調子が悪くなります。
 一番腹が立つのは、喫煙コーナーがあるのにそこで吸わず、禁煙の場所で煙を吐き散らしておいて、最後に吸い殻をポイ捨てする人です(なぐったろか、と思うこともあります)
 タバコの根元にはフィルターがついていて、煙の中の有害な成分を多少は減らしてくれますが、外に出る煙(副流煙)にはフィルターがかかりません。自分の吸う煙にはフィルターをかけておいて、外に出す煙はどうでもいいというのは、無神経もいいところです。
 おおざっぱに言うと、タバコを吸う人と同じ部屋にいる人は、それだけで7分の1本のタバコを吸ったことになります。タバコを吸う夫がいると、妻が肺ガンにかかる割合が2倍になるとも言われています。特におなかに赤ちゃんがいる人の前でタバコを吸うのは、ほとんど犯罪と同じです。赤ちゃんは敏感だし抗議もできないし逃げられません。
 タバコが体に悪いことは、みんなも知っているでしょう。それがわかっていて吸うオトナは「自分の体を大切にしていない人」です。自分を大切にできない人に、他の人を大切にすることができるでしょうか?
 お年寄りなら、残り少ない人生と吸う楽しみを天秤にかける意味があるかもしれませんが、未来のある若い人がタバコを吸うのは愚かだしもったいないと思います。
 どんなにかっこよく見えても、タバコを吸うのは生物学的には赤ちゃんの指しゃぶりと同じです。山本には髪の毛をいじる癖があって、これも指しゃぶりと同じです。指しゃぶりが悪いとは思いませんが、少なくともかっこよくはないでしょう。
 タバコを吸うとオトナになったような気がするかもしれませんが、そんなに簡単にオトナになれると思うのは甘いというものです。オトナというのは「自分の生活と行動に責任を持てる人」のことで、年齢や外見とは関係ありません。山本が"オトナになった"と思えたのは、20才をずいぶんすぎた頃でした。テレビの中で偉そうにしているおじさんの中にも、中味が子どものままでいる人が時々見えます。タバコを吸うこととオトナになることは、何の関係もありません。
 タバコを吸い始めるのは高校生からが最も多い、という統計もあります。どうかみんなには、タバコを吸わない人になってほしい。もしオトナになって吸う人になったら、周りに迷惑をかからない吸い方をしてほしい。お願いです。(1999/7/13)

 〜タバコ病〜
 タバコガン(のど、口、肺、食道、胃、肝臓、ぼうこうなど)
 呼吸器病(気管支炎、喘息、肺気腫など)
 消化器病(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、肝硬変など)
 精神・神経病(不眠症、神経症など)
 胎児への影響(死産、早産、先天異常、発育障害、未熟児など)
 幼児への影響(肺炎、気管支炎、喘息、ガンなど)


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