合格より大切なもの
いよいよ本番が迫ってきました。2月10日から私立高校入試が始まります。
中3の人はくれぐれもカゼをひかないように、体に気をつけてください。
毎年この時期になると、受験生にどんな言葉をかければよいのか悩みます。みんなの力になるような言葉って何だろう。
「人事を尽くして天命を待つ」
これは"人事を尽くした"と言えない人には、逆につらいかもしれません。
「練習はウソをつかない」
山本はこの言葉が好きなのですが、これも土壇場でみんなに贈る言葉ではないような気がします。
むしろムリな注文であることを承知で、「結果なんか気にしないで、思い切って自分の力を出してほしい」と言いたいです。ここまでやってきたことをムダにしないで、今までの成果をきちんと出せるかどうか、そのことを一番気にしてほしいです。
試験には運もあります。どんなに実力のある人でも失敗することがあるし、逆にまぐれ当たりのような受かり方をする人もいます。もちろん結果も大切ですが、今までやってきたことの成果を入試の結果だけで判断することには、賛成できません。
本命の高校に落ちても、気持ちを切り替えていい高校生活をおくっている人はたくさんいます。どんな高校にもいいところ・悪いところがあります。いい先生や友だちを見つけ、勉強やクラブや遊びで充実した生活をつくることは、どんな高校に入ってもできます。逆に本命の高校に入っても、遊びやクラブにかまけて勉強がボロボロになってしまう人もいます。別に勉強だけが大切だとは言いませんが、高校の授業が全くわからなくなってテスト前にオロオロしている人を見ると、やっぱり勉強をなめてかかっているのではないかと思ってしまいます。そんなふうにはなってほしくありません。
みんなが自分のいきたい高校を真剣に考えて決めるのは、大切なことです。でも決めた高校が、本当に自分にとって一番いい場所なのかどうかは、おそらく誰にもわからないでしょう。本命でない高校で、思わぬ出会いや転機が待っていることもあります。みんなのやる気に水を差すつもりはありませんが、『どの高校に入るか』より『どんな心構えで高校生活を送るか』の方が、はるかに大切なのです。
それでももちろん、みんなのやってきたことには大きな意味があります。
目標を自分で決めて、その目標のために努力して、その上で不安を乗り越えて勝負してみるという経験は、人生でこれから何回も訪れるでしょう。自分の本当にやりたいことをしよう、自分の夢をかなえようと思ったら、自分の前にある『壁』から逃げないで挑戦することが必要です。本当にかっこいいオトナは、どんな仕事をしていても、何才になっても、そういう挑戦を続けているものです。(山本は……?? うーん)
どんな目標でも、真剣にめざして一生懸命やってみる時間は、必ずみんなを成長させてくれます。誰かに言われてやらされるのではなく、高校入試を自分の意志で努力して乗り越えた人は、結果に関係なくとてもいい顔をして高校生になっていきます。みんなにもそうなってほしいのです。
残りわずかな時間ですが、まだできることはあります。今まで解いてきた問題の見直し、まちがえた問題の解き直しをすること、わからないところは少しでも質問してわかるようにすること、覚えていないところは問題を解くか書いて練習すること。プリントなどが必要であれば、遠慮なく言ってください。本気でやれば、3日間で30点分の力をつけることだってできます。富田駅前校では9日にも自習・質問会をします。やる気のある人には、最後までつきあいますよ。
絶対合格するという保証は誰にもできませんが、自分で納得できるまでベストをつくすことは、簡単ではないけれど、誰にでも必ずできます。試験が終わったとき「もっと勉強しておけばよかった」と後悔しないように、自分のために努力してみてください。その経験はきっと合格より大切なものとして、これからのみんなを支えてくれます。それが塾に来ている本当の意味だと思います。
みんながいい顔をして帰ってくるのを待っています。ファイト!(2003/2/3)
先週の「注文書」
チェックシートに
「地層のプリントをください」「環境問題のプリントをください」など、
注文を書く人が増えてきました。
中3の学年末や入試が近いこともあるようですが、いい傾向です。
チェックシートはもともと、授業への意見や希望などを書いてもらうために作ったものです。
まあ雑談もOKですが、勉強に関係ある意見や要望は、
くれぐれも遠慮せずどんどん書いてください。
もちろん中1や中2の人からの「注文」も待っていますよ。
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