いっしょにいることの幸せ
2学期に入って1週間が立ちました。テレビの世界陸上のせいか(?)夏休みに夜更かしが続いて朝がつらいという人もいましたが、もう学校のペースにも慣れてきた頃でしょう。
毎年この時期に塾をやめる人がいて、授業がうまくいかなかったかなぁ……と落ち込むこともあるのですが、今年は夏休みの間にやめた人はゼロでした。教師としてはやっぱりうれしいです。
この仕事を始めてかれこれ15年になります。はじめの1年は今と同じ中2の数学・理科を教えていましたが、とにかく我ながら教え方がヘタで、自分に腹が立って何度も仕事をやめようと思いました。授業の後泣きながら「ヤケ食い」をしたこともあります。
3年目くらいからやっと生徒ともなじんできて、教えることが面白くなってきました。塾に泊まり込んでプリントをつくったり、自分で生徒を呼んで勉強会をしたり、どんどん仕事にのめり込んでいきました。自分がいい仕事をすることで生徒が喜んでくれるのがうれしかったのです。塾の仕事をやめてサラリーマンをしたこともありますが、結局子どもを教える面白さを忘れられなくて、この仕事に戻ってきてしまいました。
学校で教えていたとき、一番信頼していた仲間の先生が
「子どもを好きと言える人だけが、教師になる資格がある。子どもを好きになれない人は、教師を辞めた方がいい」
と言っていたのを覚えています。子どもが好きで、子どものために努力できる人だけが、教師でいられるということでしょう。
長いこと仕事を続けていれば、教え方も(少しは)うまくなっていくでしょう。でもそうやって身につけた技術や知識よりも、大切なものがあるような気がするのです。それは、みんなといっしょにいることをどれだけ大切にできるか、どれだけみんなのことを真剣に考えられるか、ということです。年をとって経験を積んだ先生がいい先生とは限らないのは、子どもへの情熱が衰えてしまったら何にもならないという証拠なのかもしれません。(みんなのまわりの先生は……どうなんでしょう)
まして山本のような未熟な教師は、もっともっと「みんなといっしょにいることの幸せ」をかみしめなければなりません。たかが塾の教師ですが、お金をもらっているから……ではなく、みんなを大切にすることで自分も幸せになれるから、まじめに仕事をしていきたいと思っています。
この間、いのこ谷校のある先生が、
「どんなに(授業以外の)仕事でイヤなことがあっても、授業で生徒と会えたらホッとする」
と言っておられました。こういうことをスッと言える人は、いい先生ですね。
今年は体の調子がよくなかったこともあって余裕がなく、みんなのことを考えるよりも「これだけ教えなきゃ!」とリキむ方が多かったかもしれません。山本も初心(3年目心?)に返って、どれだけみんなのことを好きになれるか、自分に何ができるか、考えてやっていきたいと思います。みんなも言いたいことはくれぐれも遠慮なしに言ってください。あと半年、どうぞよろしく。(2003/9/14)
今週の「大騒ぎ」
プロ野球・阪神の優勝が間近になってきました。今週中に優勝が決まりそうです。
山本も一応阪神ファンなので、18年ぶりの優勝はうれしいです。
これで大阪の景気がよくなって、みんなが元気になったらいいなあ……と思うのですが、
よく行く定食屋さんのおっちゃんは
「テレビがあおってるだけや。うちは全然もうからんわ」
とボヤいていました。どうなんかな。
でも今までずっと負け続けてきたチームの選手が、努力する中で自信をつけて、
みんなで力を合わせて優勝するのは、やっぱり感動的です。
テレビなどの大騒ぎもいいけど、やっぱり優勝した時の選手やスタッフの、
心から喜ぶ顔を一番見てみたいです。
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